2012年6月21日木曜日

井岡vs八重樫、感想!

純正ミニマムの体に思いっきり詰め込んだ八重樫の体と
バンタムがやせてやせてミニマムにしたような体の井岡。

井岡は絶対打ち合いは避けるべきだ、とビンビンに感じる。

初回、八重樫が積極的に入っていかない。
不利と言われた遠距離で下手すれば勝てるかも?、の調査かと。

もしくはジャブストレートの距離を井岡に意識させて、
それからフックアッパーで活路を…という作戦だったと思う。
(あの太い腕と背中はスイング系のためのビルドアップ)

八重樫がステップイン突き刺しジャブで襲うが、
細い井岡が丁寧に対処していく。

それを慣らしてから突発インファイトなど、多彩なボクシング。
八重樫が自身の作戦を忠実に遂行していく。

が、憎いほど井岡が冷静に対処していく。
どこまでも丁寧、八重樫のパンチ軌道にガードが常にある。
(ちなみに初防衛戦時と別フォーム、陣営が素晴らしい)

攻撃としては井岡のショートパンチはスムーズでノーモーション。
ただショートすぎて多くの観客、ジャッジには伝わっていない。

…唯一伝わったのは、八重樫のまぶただった。みるみる腫れていく。
4R終了時点でジャッジ全員が互角採点、井岡としては不満だったはず。

が、井岡は慌てない。いたずらに手数を増やしたりしなかった。
とことん冷静なのか、もしくはやせた体ではガードの上からでもきついのか。

八重樫がドクターチェックの後にラッシュすると、
隠していた彼のアッパーフックが思った以上にパワフル!

井岡をより慎重にさせてしまったかもしれない。

8R終了時点で2-1井岡リードも小差、陣営は足場固めを優先する。

盛り上げようにも実は井岡のアタックは以前からやや雑。
一発食う可能性のあるコンビネーションを更に控えていく。

続く9Rは井岡が目の見えない八重樫の視覚外からヒット&ウェー。
確実にポイントをあげ、続く10Rも同様にピックアップ。

視界の落ちたシーンではパンチをまとめ、観客にもアピールできたと思う。

こうして書くと井岡の圧勝と感じてしまうが、
どうしてどうして八重樫が見えていないはずなのにここぞで当てる。

ビッグパンチの印象ではむしろ上回ったのではないだろうか。

井岡が途中採点で焦り、手数を増やしたとしたら…。
井岡が色気を出して後半に倒しにいったとしたら…。

八重樫が倒していた可能性もあったと思う。


試合を観た後に、もし…を言うのはずるいと思うが、
ミニマムの井岡は思った以上に限られたことしかできなかった。
(逆に言えば厳選したとも言えるが)

中盤はジャブの速度も落ちてきて、スタミナの上限も見えていた。
序盤は完璧だったガード防御も中盤からその衝撃が顔面に伝わっていた。

肉体の強靭さでは負けていたが、
精神力と作戦に支えられた綱渡りの勝利だったと思う。


敗者となった八重樫は井岡の自信満々の戦前発言により慎重になりすぎたと思う。

スタミナ豊富な八重樫が探りあい無視してファイターに徹していたら…。
(井岡は叔父のように距離で捌かない。基本は迎え打ち。)

先に根を上げていたのは井岡だったかもしれない…。
(もし…なので意味はない)

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18年前、WBC世界同級王者・薬師寺との死闘に敗れた辰吉。

「俺も何回もやってるから。家に帰って泣けばいいよ」

と八重樫を激励。
その瞬間、敗者の頬を涙が伝わった。

「ありがとうございます」
失意の八重樫は懸命に言葉を絞り出した。

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井岡選手、おめでとーう。

個人的には無駄にダメージ負ったり、レコードを傷つけるリスクを犯すよりも
ミニマムは返上して階級アップがいいと思う。

そしてコウダイ父さんが言うように亀田兄とやったらいい。
(互いに手数の少ない凡戦になるような気もするが…)

待てよ、ちょっと考えてみる。

井岡はアッパーないのと踏み込んでのボディないなど、
亀田スタイルを崩す二大要素がない。

ジャブとストレートだけで亀田スタイルは崩せない。
こりゃ意外とまずいかもしれない。

まあ、実際に決まったら色々考えるだろうが、
勝って当然、
もし負けたらこれまでの実績が全て無になるような負けとなる。

天秤に合うだろうか…

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