2010年12月17日金曜日

個人タクシー延期

 急ぎのお客さんをお乗せしていて、黄色から赤の信号で交差点に侵入し交通違反をしてしまいました。
 
 来年の7月に迫っていた個人タクシーの試験が3年遠のいてしまいました。(直近3年間の無事故無違反が個人タクシー認可の条件だったので)

 ずっと思い描いていたジム運営の夢が遠のいてしまい、スパーで直接教えるという方針も年齢的に厳しくなってしまった事実を受け入れるしかない。

 受け入れるしかない。

 違反したという事実を反省し、次の3年間の無事故無違反、及び法令試験と地理試験の勉強を並行して進めたいと思います。

 もしかしたら、次も直前になって違反を起こしてしまうかもしれないと考えると不安で苦しい…。

 急ぎのお客さんお乗せして、黄色信号で止まれるか…。 自分の中でもよく葛藤する部分なのですが、今後、大変申し訳ありませんが、止まるのが正解と心を入れ替えます。

 試験勉強はばっちりしていたのに試験まで辿り着けなかった事実。

 タイトルマッチが決まっているのに、前哨戦で惨敗した気分です。
 いや、日々のトレーニング中、不注意から大怪我したと言うべきか… 自分の不甲斐なさにガッカリですが、ここから這い上がるのも自分物語の一要素。

 昨日は車の中でくよくよして、「俺は負けた。タクシー以外の仕事を探そう…」と考えていたのですが、38の男に早々仕事はないだろう。

 腐らない、諦めない男に必ず届く吉報。
 世界4度失敗の西岡なんてアキレス腱断裂から復活したじゃないか。

 子供の高校入試までには安定した生活を実現できるよう、また一日一日を積み重ねます…!

2010年12月2日木曜日

太くなった粟生

タイベルト vs 粟生をやっと観戦。

タイベルト、手打ちながらキレのあるフック。
(キレというかハンドスピードというか…)

交錯する場面ほぼ全てにアウトサイドからフック、
しかも振り切らないで次の矢、次の矢、
こりゃ粟生はカウンターの溜めを作れないだろう。

防御姿勢も粟生にとって難解だと言える。

小柄で首の角度が長身選手のストレートを頭頂部で
真っ直ぐ受ける防ぎ方になっていて、直撃を食わない。
(というか直撃すぎて、脳が震えてくれない)

誰に似ているんだろうと考えた。

あ、チャナポーパオイン、だ(顔は紳士だが)。
捕まえられそうで捕まえられなかった星野敬太郎がよぎる。


序盤、手打ちと気がつくまでなんちゅう速さ!とびびる。

が、粟生が避け重視から、相打ち覚悟に切り替えると、
俄然として体格差が生きてくる。

粟生のストレートがタイベルトの下を向いた頭部の頭頂部、
かと思ったら、やはり精度が高い! 目鼻アゴの前面を叩く。
(狭い上に動く標的を何度も捉えていた。さすがだ!)

が、タイベルトの手打ちもコンビネーションの途中がやたらと
絶妙なタイミングと角度で、立った粟生の顔面の左右を叩く。

こりゃ姿勢の相性で言ったら、やや不利かも…と私は困りかけたが、
当の粟生は強い意思で被弾を無視して自身のベストブローを放ち続ける。

私がトレーナーだったら、距離を取る戦法を指示したかもしれない。
更にどっちかのガードをあげて、カウンター厳選せよ、とも。

が、粟生は前に出て、顔面とボディに重くめりこませていく。

3R、早い段階でダウンを奪えたのが、更に追い風。
が、ダウン奪ってペースを崩すテクニシャン数知れず。

粟生も「詰め」という部分では世界レベルでの特性がない。
無理するな!と私がトレーナーだったら指示しただろう。

が、粟生はハイプレッシャーで一定の追撃に成功する。

これまでの粟生の中で最も強い意思を感じる試合だ。
(が、次の長谷川からは更に強い意思を見せつけられる!)

はっきり言って、私がトレーナーだったら負けていたかもしれない。
実力者タイベルトとの二階級戦、粟生の覚悟は相当なモノだったのだろう。


中盤、疲れにより手数バリアが減り、元々この日は雑だった粟生の防御。
不利を自覚したタイベルトがここぞとばかりに巧みに漬け込んでくる。

5Rだったろうか、終わり際に粟生は連打を食いふらつく。
元々ボーッとした表情をする男だが、更に雲ってみえる。
(だ、大丈夫か!?)

が、終盤に入るとスタミナに難のあるタイベルトのキレが減り、
更にボディワークも怪しくなってきて下がるシーンが増えてくる。

距離が開くと自然と粟生のパンチが光りだし、有効打散発の展開。

途中、故意か偶然か、タイベルトの頭が粟生に当たり注意が入る。
これにより、紳士タイベルトは手札がなくなり、失速に拍車がかかる。
(チャナだったら、注意なんてどこ吹く風だったかも♪)


粟生の見事な判定勝利だった。

こんなに精神的にタフな男だったっけ…
こんなに相手に威圧感を与えられる男だったっけ…

これがアニキと慕う長谷川の影響だとしたら、
なんと素晴らしい両輪だろう。