2012年10月15日月曜日

西岡vsドネア、翌日

西岡の試合はwowow未加入の私は観る事ができなかった。
最初に試合レビューを読んだのはスパ天仲間UME氏のミクシィ日記となった。
(日記の内容を後日転載許可頂きました。こちら、必見!)

彼は世界トップレベルの世界戦を分析する術に長けていて、
文面から西岡が負けたのがどんな状況だったのか痛いくらい分かった。

そして先ほどユーチューブで初回、6R、9Rを動画観戦した。
ボクシングファンでありながらこんな情けない観戦方法しかできない状況、打ちのめされた気分で今この文章を書いている。

私は前日に西岡がどう戦うべきか手前味噌ながらこのブログページに記した。

前半はドネアのスピードに対抗できないだろうから、致命打を受けずに凌ぐのが大事で後半にドネア密着が増えてきたら勝負と書いた。
まさに西岡陣営はそれを狙った。そして負けた。完敗と言える内容だった。

私はボクシングをやって指導もして、練習生達に最適だと思う戦術を教えてきた。自分の方法に成果を感じていた。ファンとしても20年以上国内レベルの試合を中心に観てきた。
そんな自分のボクシング観が古いんだな甘いんだなと痛感した、そんなムービーだった。

初回、西岡は致命打を避けるべくガードを上げた。かつて単発型の強打者ジョニーゴンザレスはそれに戸惑ったが、コンビネーション型のドネアはそのガードが作る死角からポンと当てるとポンポンと1~4連打をセットにそりゃ何パターンものコンビネーションを放った。上下左右縦横無尽だった。

ボクシングをやった人間なら悲しいくらいにわかる。4連打のコンビネーションをコンスタントにひょいひょい打てるってうのは、この相手は打ってこれないなと確信しているということだ。そして悔しいが結果的に脅威を感じさせるレベルでの西岡のパンチは実際に出ていない。

6R、西岡が喫した最初のダウン。まさにフラッシュだった。

私はジャブストレートフックアッパーを打とうと意識して打っている。コンビネーションも形を作りそれをスパーで実践してきた。練習していないパンチは一度も打ったことはない。

ドネアは何を打っているのか意識すらしていないんじゃないか。自然と最適なパンチが次々と繰り出されていく。思う前にもう出ている。フックとアッパーの中間だとか考えていない。種類なんてない。ただ体の流れから産み出される強力なパンチの数々。

しかもそれが自分勝手ではなく、死角を選んでいたり、ガードの隙間に刺さったり、タイミングがカウンターになっていたりする。悲しいかな私は口を開けドネアのボクシングにうっとりしていた…。

9R、我らが西岡がボクシング人生を賭けた最後の反撃をしている最中も西岡のガードが下がっている時点で、思いとしては(西岡、無事にリングを降りてくれ…!)という祈りになってしまっていた。

この気持ちは大橋がロペス相手にうつろな目でびっこを引いた時以来だろう(もういいから!と)。

やっぱりwowow加入しないと私の眼力は成長しないかもしれない。かつて若い頃、私の周囲の指導陣は古いボクシング理論の塊だと感じていた。きっと自分は今、そうなっているんだろうなと…。

と同時に現状の西岡になにができただろうか。初回から反応は悪かったし、そもそもあんな後ろ重心で西岡はどんなキラーパンチを考えていたのだろうか。戦術うんぬんよりもブランクの影響が思った以上に大きかった気もする。

覚悟していた結果が待っていた。覚悟していたはずなのに、まだ私の頭は混乱している…。

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